男なら誰しも憧れるであろう男ランバ・ラル
彼はどんな人物だったのか?
ランバ・ラルの背景や名言などを紹介します
ランバ・ラルとは
◼︎所属
ジオン公国軍 ランバ・ラル隊
◼︎階級
大尉
◼︎職種
パイロット
◼︎搭乗機
YMS-07Bグフ
◼︎年齢
35歳
「青い巨星」の異名を持つジオン公国軍のベテラン軍人。
モビルスーツ登場以前からゲリラ戦のエキスパートとして知られており、パイロットとしても卓越した技量を誇る。
戦死したガルマ・ザビの仇討ちのため、ホワイトベース隊へ差し向けられ新鋭モビルスーツ グフを駆りガンダムを圧倒した。
ランバ・ラルの謎
部下から絶対の信頼を集めるジオンの猛将ランバ・ラル。
その器の大きさで、敵であるアムロにすら「超えるべき壁」と目され、人間的成長のきっかけとなっている。
軍人の鑑のようなその姿はとにかく渋くかっこいい。「機動戦士ガンダム」の中でもシャアに次ぎ、いやもしかしたら同じぐらいに高い人気を誇る人物だ。
そんなランバ・ラルだが劇中で1つ不可解な発言をしている。
ホワイトベースでの戦闘中に偶然セイラと出会った時、ラルはセイラを「姫さま」と呼ぶ。
セイラが姫さま…?
そして立て続けにラルは「私をお忘れか?あなたの父上ジオン・ダイクンにお仕えしたジンバ・ラルの息子、ランバ・ラルですぞ!」と叫ぶのだ。
ランバ・ラルの過去
ランバ・ラルの劇中でのポジションをフラットに見れば、ただの強敵の一人である。
しかし劇中では描かれていないが、ランバ・ラルという男はガンダムという世界にもっと深く関わっているのだ。
ラルの発言を紐解くとランバ・ラルの父親ジンバ・ラルは、ジオン・ダイクンという男に仕えていたという。
このジオン・ダイクンという人物は名前の通り、ジオン公国の前身であるジオン共和国を作り上げた男であり、シャアとセイラの父親である。
しかしジオン・ダイクンがデギン・ザビに暗殺されると、国はザビ家に乗っ取られ、その子供や政敵であるジンバ・ラルの命も危ない。
そこでランバ・ラルはシャアとセイラ、ジンバ・ラルを共に地球へ逃がしたのだ。
そのためランバ・ラルは、セイラの本名であるアルテイシアと言う名を知っていたし、それどころか幼きシャアとセイラの面倒も見ていたのだ。
劇中では描かれなかったこの設定だが、最近ではジオリジンで映像化を果たし、更に黒い三連星を率いてモビルスーツの誕生に関わる活躍までしている。
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部下達の生活の安定のため
以上の事からラル自身は特別政治的な思想を持たない職業軍人であったものの、家系的にはザビ家の政敵であるジオン・ダイクン派であったために微妙な立場にいた。
しかし上官であるドズル・ザビからは信頼されていた様で、ラルの実力を高く評価しガルマの仇討ちのを任せたのである。
とは言えこの任務は完全にザビ家の私怨であり、あまり良い任務とは言えなかったが、ラルは部下達の生活の安定を考えて引き受けたのだった。
「わしの出世は部下達の生活の安定に繋がる」
この任務に成功すれば二階級特進が約束されていた。そうすれば左官に昇進する者が部隊内には多かったのだ。
また、ガルマの仇を取ったとあらばジオン公国内でも栄誉を得られ、それこそ微妙な立場にいるラルが地に足を付ける事で部下達も安定した生活を得られると考えた。
ドムはランバ・ラルが乗るはずだった?
そんなこんなで仇討ち作戦を引き受けたラルだが、作戦区域はキシリア・ザビ率いる突撃機動軍の管轄であり、しかも運悪く マ・クベの治める採掘基地エリアだった。
キシリアの犬であるマ・クベは、キシリアを利するため秘密裏に鉱山を発掘し、それを管理していた。
万が一 秘密鉱山がラルに見つかり、上官であるドズルに報告されればキシリアと対立するギレン・ザビに知られてしまう事になる。
それを恐れたマ・クベはラルに非協力的であり、支援を行わないばかりかランバ・ラル隊に補給されるはずだったドムさえも策略により妨害し届けることはなかったのだ。
これによりラルは白兵戦をせざる終えない状況にまで陥り、ここでもまた勢力争いに巻き込まれたのである。
ランバ・ラルの最後
ガンダムに頼り切った戦い方をするアムロを翻弄し、それまでのデータを覆す戦法でガンダムを追い詰めるラルにアムロは考えを改めせざるをえなかった。
モビルスーツ戦に敗れてしまうラルだったが、愛機であるグフから素早く脱出し次の機会に備えている。アムロと対照的にラルにとってモビルスーツさえ道具の一つであり、その本分はゲリラ屋である。
ランバ・ラル隊はもともとゲリラ戦を得意とする部隊であり、隊員はみなラルに信頼を寄せる古くからの仲間であった。
ラルにとって戦いとはモビルスーツ戦のみにあらず、本領発揮とばかりにホワイトベースに白兵戦を仕掛けるが、侵入した艦内にいたのは少年少女ばかりという、信じ難い事実に遭遇する。
そこでセイラと遭遇し、驚いた隙にリュウ・ホセイと撃ち合いとなり互いに重傷を負う。
自らの死と作戦の失敗を悟ったラルは、少年少女に負けた兵士の定めを教えるべく自決するのだった。
モビルスーツに乗っていようと、やっている事はこの血生臭い白兵戦と何も変わらず、戦争とはどちらかが死ぬ運面なのだ。
ランバ・ラルの名言・名場面
いい目をしているな
第19話「ランバ・ラル特攻!」より。
砂漠のレストランで好きなものを頼めと兵士に振る舞うランバ・ラル(といっても水とパンしかなかった)居合わせたアムロにハモンは食事を奢ろうとするが、「コジキじゃありませんので」という毅然とした態度に、ラルもアムロを気に入ってしまう。敵だと気付かれないようマントの下に銃を忍ばせるアムロだったが、それを知りつつ「いい目をしているな。それにしても度胸がいい」と見逃してやるラル。
ゲリラ屋の私の戦法でいこう
第20話「死闘!ホワイトベース」より。
マ・クベの部下、ウラガンからドムが届かないと聞かされたラル。それに憤る事もなく「ご苦労様でした」とウラガンに例を述べる。マ・クベの策略であることは知っていたに違いないが、任務を全うした相手には結果に関わらず労をねぎらう。しかもモビルスーツが届かない事態のなか「ゲリラ屋の私の戦法でいこう」と部下の士気まで高めて見せたのだ。
この風、この肌触りこそ戦争よ!
第20話「死闘!ホワイトベース」より。
稀代のエースパイロットでありながら、ラルにとっての戦争とはゲリラ戦が真骨頂。モビルスーツを失い、生身でホワイトベースに挑むという状況に、愉悦の表情すら浮かべたこのセリフにはベテラン軍人の凄味が溢れている。
戦いの中で戦いを忘れた
第20話「死闘!ホワイトベース」より。
得意のゲリラ戦でホワイトベースに侵入したランバ・ラルだったが、セイラを見つけ動揺した事で銃撃をくらってしまう。歴戦の戦士であったラルにとっても例にない事だったのか「ラン・バラル、戦いの中で戦いを忘れた」と自らの不覚を認め、少年達の目の前で死に様を見せて散っていく。
