ハヤト・コバヤシとは
◼︎所属
地球連邦軍 第13独立部隊
◼︎階級
伍長(劇場版:曹長)
◼︎職種
パイロット
◼︎搭乗機
ガンタンク
◼︎年齢
15歳
不当なものを嫌う熱血漢の柔道少年。
アムロの家の向かいに住んでいたが、ザクⅡのサイド7襲撃により、ホワイトベースに避難。以降は民間人ながらガンタンクのパイロットとなる。
アムロに対する複雑な思い
ハヤト・コバヤシの家はアムロの家の向かいに建っていた。元々は別の場所に住んでいたハヤトだが、軍施設の建造による区画整理で、住み慣れた家を立ち退かされていたのだ。
もちろんその軍施設の建造とはV作戦に関連するものであり、軍の都合により不当な扱いを受けたハヤトは、父親が技術士官であるアムロに対して良い印象を持っていなかった。
それが筋違いであることを自覚していたハヤトだったが、ザクⅡの襲撃で避難勧告が出た時にアムロに声をかけなかった事をフラウ・ボゥに責められ、ついその不満を口にしてしまっていた。
その事は正義感の強かったハヤトにとって、自らの汚点として強く残ってしまう。
この様に、もとよりハヤトは不当なものへの抵抗感が強く、ジオン軍の侵攻も許せなかったようだ。
避難したホワイトベースでは、逃げることより反撃することに積極的に賛成し、立候補してガンタンクのパイロットとなったり、誰に命令されるでもなく自ら機銃を担当したりしていた。しかしガンダムで戦うアムロに対してわだかまりを捨てることができず、対抗心を強く持っていた。
指揮官であるブライトのアムロに対する扱いにも不満があり、アムロのわがままから起きた脱走の一件では、彼に対する甘い処置に我慢がならず、ホワイトベースを降りて地球連邦軍の他の部隊に移ろうとさえする。
しかしそんな彼もガンタンクのパイロットとして共に行動していたリュウ・ホセイの死によってわだかまりを捨てて行き、持ち前の正義感を抵抗ではなく協調に方向を変える事で、ホワイトベースを支える力の1つになるのだった。
クルー達へのライバル心
ホワイトベースのクルー達が一体感を持ち始めると、ハヤトにも成長したいという気持ちが芽生え始めた。
次第にアムロのみならず、カイやセイラにも対抗意識を持ち始める。
しかし搭乗機がガンタンクという事もあるのか、劇中での大活躍はあまり見られず泥臭い戦いが多い印象がある。
劇場版では宇宙にあがると、ガンタンクではなくガンキャノンのパイロットとなるのだが、それでも特に活躍の場が増えた訳でもなく、むしろリュウ死亡時にアムロにぶん殴られるシーンが追加され、より悲壮感が漂っている。
ソロモン攻略戦において被弾して戻ったハヤトは怪我の様子を見に来てくれたフラウ・ボゥに「セイラさんやカイさんにも敵わないなんて…」と弱音を漏らしていた。
フラウ・ボゥへの想い
サイド7の頃から知り合いであったフラウはホワイトベースに乗ってからも身近な存在だった。フラウは大抵アムロの近くにいたが、自身の汚点と感じていた「不満を漏らした」一件の後も、優しく接してくれるフラウに好意を持っていた。
最初こそその想いは一方通行であったが、戦士として他のパイロット達に劣等感を抱いていたハヤトと、ニュータイプとして覚醒して行くアムロに距離を感じていたフラウは互いに惹かれて行く。
最終決戦であるア・バオア・クー戦の前には、通信席で話す二人の姿が見られ、その仲の進展を証明していた。
子供たちも邪魔にならない様に遠慮している事から、親密な関係になっていたことは間違いないだろう。
ハヤト・コバヤシのその後
1年戦争終結後ハヤトはフラウと結婚し、同時にカツ・レツ・キッカを養子として引き取った。「機動戦士Zガンダム」では、戦争博物館の館長という閑職に追いやられていたが、その裏で反ティターンズ組織であるカラバに参加し、エゥーゴを支援。地球側のキーマンとして重要なポジションに立っている。
しかしその後の「機動戦士ガンダムZZ」では、ジュドーを守るため敵の攻撃の盾となり戦死した。
ハヤト・コバヤシの名言・名場面
これ、柔道の話ですけど…
第3話「敵の補給艦を叩け!」より。
シャアが補給を受けていると推測したホワイトベースでは、この機に乗じて攻撃に出るかどうか意見交換が行われていた。ブライトに意見を求められたハヤトは「相手がいくら大きい人でも腰を引いた瞬間とか、バランスを崩した時なら倒せるものです。これ、柔道の話ですけど。」と、ハヤトの持論にブライトも納得。
やめてくれよ、慰めの言葉なんて
第35話「ソロモン攻略戦」より。
宇宙要塞ソロモンへの攻撃が始まったが、ハヤトのガンタンクは損傷し、彼自身も負傷してしまう。ハヤトは「アムロに勝ちたいと思ってこのざまだ」と本音を漏らした。フラウは「立派よ、あなただって」と励ます。この会話がキッカケとなり、2人は急接近して行く。
この船、目立ちますからね
第43話「脱出」より。
ア・バオア・クーでの最終決戦で、モビルスーツを降りて銃撃戦に移ったカイとハヤト。敵の集中砲火を受け「ホワイトベースだけを狙って…」と愚痴るカイに、ハヤトは「この船、目立ちますからね」と、誰もが感じていたであろう事実を素直に口にしてしまう。