黒い三連星とは
「黒い三連星」の異名を持つジオン軍のエースMS小隊。
ガイア・オルテガ・マッシュによる三位一体の連携攻撃「ジェットストリームアタック」で数々の戦果を上げた。
なお、彼らはフラナガン機関でのニュータイプ調査にて「素養あり」とされている。
ジオンの三連星
黒い三連星の初登場は第24話。
会議中のキシリアが「ドムを回しましたか?三連星に」と一言
続いてナレーションが入り「ジオンの三連星とあだ名される直属の勇士たち」と語られる。
そして初めて「黒い三連星」とフルネームで呼ぶのは連邦軍のレビル将軍だ。
「黒い三連星が新型モビルスーツで来た。ルウム戦役の時に私を捕虜にした兵士達だ。…手強いぞ、これは。」
ガイア、オルテガ、マッシュの三名が「黒い三連星」としてその名を轟かせる事になったのは、開戦初期の一大艦隊決戦「ルウム戦役」での活躍。
彼らは黒いパーソナルカラーに塗装されたザクⅡを駆り(作品によりザクⅠだったり高機動型ザクだったり)地球連邦軍の司令官 レビル将軍の乗る旗艦「アナンケ」を撃沈、脱出したレビル将軍を捕虜にするという輝かしい戦果を上げた。
これにより彼らはジオン十字勲章を授かり、キシリア・ザビ直属の突撃機動軍の中で一個師団に匹敵する高い戦力として数えられる事となる。
ジェットストリームアタック
黒い三連星は「ジェットストリームアタック」と呼ばれる特異な戦法を用いることで、数々の戦艦を撃破している。
彼らの必殺技とも呼べるこの戦法は、対戦艦用に編み出された。
三機のモビルスーツが一直線上に連なって突撃し、先頭のガイア機が陽動として上に回避するのを敵の砲台に追わせる。
その隙をガイア機の影から現れるマッシュ機が攻撃、さらにオルテガ機が続きトドメを刺すというものだ。
撃破した戦艦の数から、この戦法の効果が絶大である事を証明しており、このような高度な技と実績を持つ三連星をキシリアは高く評価していた。
黒い三連星の最期
以上の事からキシリアは彼らを、オデッサで鉱山を管理するマ・クベのもとへ、新型モビルスーツ「ドム」3機と共に増援として派遣した。
黒い三連星は勝手の違う地上でもその実力をいかんなく発揮し、ホワイトベース隊を襲撃する。
しかしここでの「ガンダム」との戦闘により、無敵のジェットストリームアタックが崩される事になる。
先述の通り、ジェットストリームアタックは本来対モビルスーツ用の戦法ではない。
しかしガンダムにジェットストリームアタックを仕掛けた際、ガイアは手応えを感じたようで、再度同様の戦法で攻撃を仕掛ける。
この際ガイア機のジャイアント・バズは破損しており、更に一度目のジェットストリームアタックでオルテガ機のそれも破損していた。
この時点で成功率は著しく低下しているが、それでもフォーメーションを変えずに挑んだ。
しかし一度ジェットストリームアタックを受けているアムロからすれば、この戦法の流れは既に把握済みである。
案の定、アムロはガイア機を踏み台にしマッシュ機をビームサーベルで撃破
マチルダの乗ったミデアがオルテガの邪魔をしなければ、結果は変わっていたのかもしれないが、どちらにせよモビルスーツに対艦戦法で挑んだ三連星と、対MS戦を幾度となくこなしてきたアムロとの経験値の差が産んだ結果であろう。
やむなく撤退したガイアとオルテガは、戦死した友に対し弔いの空砲を打ち上げ、「マッシュの仇討ち」と称して再びガンダムに挑むが、その思いも虚しく両名共ガンダムに撃破された。
3つの星は全て輝きを失ったのだ。
黒い三連星の名言・名場面
俺を踏み台にしたぁ!?
第24話「追撃!トリプルドム」より。
天性の操縦技術でジェットストリームアタックをかいくぐるアムロ。ガンダムはガイアのドムの肩に乗り、ガイアは思わず「お、俺を踏み台にしたぁ!?」と叫ぶ。対MSには初めてのジェットストリームアタックだが、それを切り抜けられた驚きと同時に、戦士としてのプライドも傷付いた事だろう。
マッシュの魂よ…
第25話「オデッサの激戦」より。
古くからの戦友マッシュを失ったガイアとオルテガ。「マッシュの魂よ…宇宙に飛んで永遠に喜びの中に漂いたまえ」と空砲を打ち上げ死を弔う。オデッサ作戦が始まったにも関わらず、そんな事をしている彼らの姿にマ・クベは苛立つが、彼らにとってこれからの戦いは、作戦ではなく仇討ちなのだ。
ジオリジンでの活躍
シャアやランバ・ラルに比べると、イマイチ出番の少なかった黒い三連星。
しかしジオリジンでは頻繁に登場し、その活躍にフォーカスしてくれている。
より癖のある面構えとなった3人。
若き日のランバ・ラル、シャアと共に活躍し、ファーストガンダムでは一瞬しか映らなかったマッシュの生き生きとした姿も拝める。