ジオン軍のモビルスーツの特徴といえば、動力パイプと横一文字のモノアイレール。
しかし黒い三連星の乗機として登場したドムは、十文字のモノアイレールにずんぐりとした巨体で今までのジオン軍モビルスーツのスタイルとは異なっていました。
ドムとは
◼︎型式番号
MS-09
◼︎所属
ジオン公国軍
◼︎開発
ツィマッド社
◼︎全高
17.6m
◼︎重量
62.6t
◼︎ジェネレーター出力
1269kw
◼︎スラスター推力
58,200kg
◼︎装甲
超硬スチール合金
ジオン軍が地球侵攻をするにあたり解消したかったのがモビルスーツの移動速度です。
グフの時点で既にドダイYSを使用し急ごしらえ的に移動速度を確保していましたが、根本的な陸戦モビルスーツの移動速度を解消するには至っていませんでした。
そこで次に開発されたのがホバリング走行により機動力を確保した重モビルスーツ ドムです。
大火力のジャイアント・バズに60㎜バルカン砲の直撃にも耐える重装甲
更に熱核ジェットホバーによる走行速度と航続距離は他の追随を許しませんでした。
敵機に急速に接近し攻撃・離脱を行う戦法で連邦軍を苦しめ、連邦兵士から「スカートつき」とあだ名されたドムは、攻撃力・守備力・機動力の全てに優れた完成度を持ち、後に宇宙仕様に改修されたリック・ドムに派生
ゲルググ登場まで宇宙戦の主力を担い活躍しました。
因みにジオニック社製であったこれまでのザク・グフから、開発は推進装置に強いツィマッド社になっており、熱核ジェットホバーは同社のモビルスーツ ヅダの技術を応用しています。
ドム 武器・武装
ジャイアント・バズ
360㎜の実体弾を発射する対MS用バズーカ。非常に高い攻撃力を誇る携行武器で対ガンダム戦ではガンダムのシールドの上半分を吹き飛ばし、ア・バオア・クー戦ではホワイトベースの大破着底に一役買っている。
ヒート・サーベル
ジオン軍の18番である接近戦用の溶断武器。高い攻撃力とリーチを誇り、直撃すればモビルスーツを真っ二つにする事も出来る。収納時は野武士の様に背中に背負い抜刀時は刀身が発光する。
拡散ビーム砲
かねてよりモビルスーツにビーム兵器を搭載したかったジオン軍。最新鋭モビルスーツ ドムには晴れて拡散ビーム砲を胸に搭載する事に成功したが、威力(出力)が足りず、強烈な光で敵パイロットの視界を奪う事は出来るが物理的な損傷を与える事は出来なかった。
ドムの派生・後継機
リック・ドム
「型式番号MS-09R」
ドムとビジュアル的にはほぼ変わりのない宇宙用のドム。ドムとリック・ドムの違いは熱核ジェット・エンジンから、熱核ロケット・エンジンへと改修されている事である。
プロトタイプドム
「型式番号YMS-09」
ドムの試験機として開発されたプロトタイプ。最大の特徴である熱核ジェットを使用したホバー移動など、後のドムに正式採用される機構は現時点ですべて搭載している。しかし各部のディティールは異なり頭部には動力パイプが露出している。
ドム・トロピカルテストタイプ
「型式番号YMS-09D」
熱帯や砂漠環境におけるドムの対応能力テストのため、プロトタイプドムをベースに開発された試験機。北アフリカ戦線などの高温地帯では、ドムの冷却性能や通信性能への不満の声が多く、外部アンテナなどが増設されている。
ペズン・ドワッジ
「型式番号MS-10」
ペズン計画で開発される予定だったドムの後継機。ドワッジはそもそもリック・ドムの仮称として考えられた名前だが、転じて「機動戦士ガンダムZZ」に登場する砂漠用ドムの名前となった。
ドムのパイロット
黒い三連星
ジオン公国突撃機動軍第7師団所属の特務小隊。ガイア・マッシュ・オルテガが繰り為す抜群のコンビネーションで数々の戦果を上げてきた。特にルウム戦役では地球連邦軍 司令官レビル将軍を捕虜にしたという輝かしい功績を持ち、「兵隊ヤクザ」とも揶揄されるそのキャラクターでジオン国内では最も人気の高いエースパイロットだった。
ドムの名場面・名シーン
ジェット・ストリーム・アタック
リアル志向のガンダムの世界に突如現れた「必殺技」。ジェット・ストリーム・アタックは元々黒い三連星が対戦艦用に編み出した戦法であり、モビルスーツに試したのは劇中ではガンダムがはじめて。それ故にガイアは「”モビルスーツ”にジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!」とイレギュラーである事をマッシュとオルテガに伝えたのだろう。
お前も量産されたのか
機動戦士ガンダム 第33話「コンスコン強襲」に登場した12機のリック・ドム。虫も殺せない優しい子であったアムロに3分ともたずに全滅させられる衝撃シーン。ドムが宇宙にいる事・量産されている事・強敵であったはずがガンダムのかませ犬になっている事。加えてアムロが怖すぎるというクワトロショックが見ているガキ共を襲った。グフが量産されボコボコにされた悲しさが蘇る。